糖尿病性神経障害(しびれや痛み)にαリポ酸は効くのか?

αリポ酸、糖尿病

糖尿病の合併症では、「糖尿病性神経障害(手足の痺れや痛みなど)」は早期から出てくると言われています。

糖尿病、合併症、順番

糖尿病の合併症はなぜ怖いのか?糖尿病の合併症が現れる順番とは

2019年9月16日

糖尿病性神経障害には、「αリポ酸」が有効である事が分かっています。

αリポ酸は糖尿病性神経障害に効くのか?

おじさん
こんにちは~。
最近、糖尿病で手の痺れが出てきたんですけど何か良いものありませんか?
JIN
こんにちは(^^)
αリポ酸と言うサプリがありますよ。

αリポ酸(チオクト酸)は血液中のグルコースを筋肉に運び込み、糖の分解を促進し、糖の合成を抑制する作用があります。

事実、ヨーロッパでは糖尿病による神経障害などの神経疾患の治療に数十年に渡って使用されてきており、糖尿病性の神経痛に対して、αリポ酸を3~5週間経口摂取すると、糖尿病の足や腕の灼熱感、疼痛、しびれ感などの症状が改善する傾向があると報告されています。

このように、αリポ酸は糖尿病性神経障害に対する有効性が認められていますが、血糖値を低下させる作用もあります。

2型糖尿病患者を対象にした複数の臨床試験において、経口あるいは静脈投与されたαリポ酸が、血糖コントロール及びインスリン感受性を改善させたデータが示されています。

また、糖尿病予備軍に対しても、αリポ酸を1日1回600mgで2週間静脈内投与した結果、食後の血糖値が低下することが示されています。

ただし、αリポ酸が血糖値改善に影響を及ぼさないことを示す矛盾したエビデンスもあるため、慎重に確認しながら使用する必要があります。

おじさん
「痺れ」だけじゃなくて、「血糖値を改善する効果」もあるんですね。
血糖値も少し高めなので、病院でもっと下げるように言われていたんですよね。
JIN
そう言えば、糖尿病の治療をされているとのことですが、手の痺れが出てきたことは先生に伝えていますか?
おじさん
伝えてますよ!
それで、「メチコバール」と言う薬を1~2か月くらい飲んでいるんですが、あんまり改善がなくて・・・。

糖尿病性神経障害に使用される「医薬品」にはどのようなものがあるのか

糖尿病神経障害に対して、適応が認められている「医療用医薬品」もあります。

  • キネダック(エパルレスタット)
  • リリカ(プレガバリン)
  • サインバルタ(デュロキセチン)
  • メチコバール(メコバラミン)

これらは糖尿病性神経障害に対して、処方されることがあります。

ただし、中にはこれらの医薬品の効果が実感できない方もいらっしゃいます。

JIN
もし、これらの医薬品が処方されている場合は、医師にαリポ酸をサプリとして摂取して良いか確認をとってから摂取するようにして下さい。
おじさん
サプリなのに、確認しなきゃいけないんですか?
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αリポ酸による副作用や安全性は

JIN
αリポ酸は経口摂取、静脈内投与、皮膚への塗布の場合、副作用は少なく、安全性は高いと言われています。
しかし、糖尿病患者がαリポ酸を使用する場合は、必ずかかりつけの医師に相談をしてから摂取するようにして下さい。
この理由は、まれにαリポ酸の摂取により低血糖になりやすくなるためです。

低血糖

αリポ酸は、特定の遺伝的素因を持った方が摂取した場合、低血糖状態になると言われています。

低血糖症状(冷や汗、動悸、手足の震えなど)が起きた場合に備えて血糖値を上げることができるブドウ糖や飴、ジュースなどを携帯しておくようにし、万が一、低血糖症状が起きた場合はすぐに中止して受診をするようにして下さい。

(※参考 α-リポ酸に関するQ&A|厚生労働省

成人では、ブドウ糖であれば10g、砂糖であれば20g、ジュースでは1缶が1回摂取量の目安です。

一度摂取して、15分しても改善がない場合は、もう一度同量を摂取します。

皮疹

αリポ酸で、まれに皮疹(皮膚にできる発疹)が起こることがあると言われているので、そのような事があればただちに使用を中止し、受診するようにしましょう。

チアミン欠乏症

アルコールは体内のチアミン量を減少させます。

アルコールを多量に摂取する方が、αリポ酸を併用することでチアミン欠乏症となり、重篤な健康障害を引き起こす恐れがあります。

アルコールと併用する場合は、チアミンのサプリを一緒に摂るようにしましょう。

おじさん
サプリでも、注意すべきことはあるんですね。
飲む前に知っといて良かった。
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αリポ酸は糖尿病に対する効果以外ではどのような効果が期待できるのか

αリポ酸は、「ネットワーク系抗酸化物質」の一つだと言われています。

ネットワーク系抗酸化物質とは、ビタミンE、ビタミンC、コエンザイムQ10、グルタチオン、αリポ酸のことを指し、これらは相互に作用しあって働くのです。

細胞は細胞膜と呼ばれるものに覆われており、細胞膜上では脂溶性であるビタミンE、コエンザイムQ10が働き、細胞内や血漿中では水溶性のビタミンCやグルタチオンが働きます。

αリポ酸は、水にも脂質にもなじむ特異な性質があり、細胞内外のどこでも酸化を防ぐことができます。

冠動脈バイパス手術

最大で手術2か月前から1カ月後にの間に、αリポ酸、コエンザイムQ10、マグネシウム、n-3系脂肪酸およびセレンを含む製品を摂取すると、冠動脈バイパス手術後の合併症が減少することが示唆されています。

白斑

αリポ酸、ビタミンC、ビタミンE及び多価不飽和脂肪酸を含む製品を光線療法と併用で、8カ月間毎日摂取することで、白斑による皮膚炎がある人の皮膚の退色が改善するとされています。

肥満

αリポ酸1日1800mgを20週間摂取すると、肥満の方の体重が減少することが示唆されています。

動物実験では、αリポ酸が視床下部に作用し、食欲抑制とエネルギー消費増大を生じ、体重を減少させたと言うデータがあります。

潰瘍の傷の治癒

αリポ酸を300mg、酸素療法の前後に各1回、14~30日間摂取すると、潰瘍のある方の創傷範囲が減少することが示唆されています。

甲状腺疾患

αリポ酸を摂取すると甲状腺機能亢進症または、甲状腺機能低下症の治療を妨害してしまうことがあります。

妊娠中や授乳中の服用について

妊娠中や授乳中の服用に対する安全性については、データが不十分なため判断することができません。

このため、摂取は避けることが望ましいです。

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αリポ酸と医薬品や健康食品・サプリとの相互作用

医薬品との相互作用

糖尿病治療薬

αリポ酸は血糖値を下げる可能性があるため、糖尿病治療薬と併用した場合には低血糖のリスクが少し上がる恐れがあります。

糖尿病治療薬の中でも血糖値を低下させる作用が強いものとそうでないものがあり、糖尿病治療薬を服用中の方は、かかりつけの医師に相談の上で服用するようにして下さい。

抗がん剤

αリポ酸は抗酸化物質であり、抗酸化物質は特定の抗がん剤の効果を弱めることがあります。

このため、抗がん剤治療を受けている方は、αリポ酸の摂取はおすすめしません。

より重要なのは抗がん剤による治療であり、それが終わった後にαリポ酸の摂取を検討すべきです。

甲状腺ホルモン製剤

αリポ酸により体内の甲状腺ホルモンの働きが低下することがあります。

このため、甲状腺ホルモン製剤を服用している方には基本的にαリポ酸の摂取はお勧めしません。

どうしても、摂取したい場合はかかりつけの医師に相談の上で、摂取するようにしましょう。

健康食品、サプリメントとの相互作用

乾燥甲状腺

上記の「甲状腺ホルモン製剤」の理由と同様に、αリポ酸と乾燥甲状腺を併用すると乾燥甲状腺の作用が低下することがあります。

血糖値低下作用のある健康食品やサプリメント

「糖尿病治療薬」で前述したようにαリポ酸は血糖値を下げる可能性があります。

デビルズクロー、フェヌグリーク、ニンニク、グアーガム、セイヨウトチノキ、朝鮮人参、サイリウム、エゾウコギなどの血糖低下作用がある健康食品やサプリメントと併用すると、低血糖症状が現れる場合があるので、慎重に経過を観察しながら使用すべきです。

血糖値上昇作用のある健康食品やサプリメント

血糖値を上昇させる作用のある健康食品やサプリメントをαリポ酸と併用する場合は、その作用が相殺される可能性があります。

マオウ(麻黄)、ショウガ、ツボクサ、イラクサの地上部などは血糖上昇作用があり、その効果を期待して使用している場合は注意が必要です。

カルニチンやコエンザイムQ10と併用はできるか

おじさん
今、ダイエット目的で「カルニチン」と言うサプリを飲んでるですけど、一緒に飲んでも大丈夫ですか?

多くの方は、αリポ酸をダイエット目的で摂取します。

このため、「カルニチン」や「コエンザイムQ10」と併用できるのか疑問に思っている方が多いです。

JIN
結論から言うと、この二つとαリポ酸の併用に関しては問題はありません。

強いて言うならば、αリポ酸は血圧を下げる作用がわずかにある可能性があります。

このため、血圧低下作用のあるコエンザイムQ10との併用で血圧が下がりやすくなるかもしれませんが、可能性としてはかなり低いです。

カルニチン

ダイエットサプリとして有名ですが、カルニチンはアミノ酸の「リジン」と「メチオニン」から合成されるため、アミノ酸の集合体であるタンパク質をしっかり摂れている方は、サプリの摂取は不要です。
(※参考 カルニチン | 海外の情報 | 医療関係者の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業

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αリポ酸の摂取が推奨される方

αリポ酸は、「2型糖尿病における血糖改善作用」「糖尿病性神経障害改善作用」「肥満を抑制する作用」があることが特徴的です。

必然的に、これらを満たすような、糖尿病患者(医師に確認の上で摂取)や糖尿病予備軍にはお勧めのサプリメントだと言えます。

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αリポ酸の1日の摂取目安量は

おじさん
糖尿病の治療を受けているから、病院の先生に確認してから飲もうとは思うけど、そもそもαリポ酸って1日にどのくらい飲めば効果が出やすいのかな?
食べ物で摂れるなら、わざわざサプリを購入しなくてもいいですよね?
JIN
αリポ酸は、酵母や肝臓、ホウレンソウ、ブロッコリー、ジャガイモ、イーストに豊富に含まれています。
しかし、臨床試験において「2型糖尿病の治療や足や腕の灼熱感、疼痛、しびれ感などの症状の改善」に対して使用された量は1日600mg~1800mgであり、食品でこの量を摂取するのは困難です。

サプリメントでも国内メーカーでは、この量を配合している商品はまずありません。

どのような商品がおススメできるか

αリポ酸は、特に中年期以降は体内の合成量が減少してしまうためサプリメントで摂取するのが合理的です。

サプリメントを選ぶ場合は、臨床試験での結果から、2型糖尿病の血糖改善効果やしびれに対する効果には1日600mg程度配合されているものがおススメです。

その上で、一定の安全性や品質が保証されている商品でなければいけません。

この条件を満たすのが以下の商品です。

この商品は、健康食品やサプリメントの先進国であるアメリカで大手の「Now Foods」の商品で、安全性や品質は医薬品製造基準のGMP認定工場で製造されている点で保証されています。

そして、驚くべきはその価格で、αリポ酸を1日600mg配合している商品とは思えない価格。

国内メーカーでは50mgでもこれ以上の価格のものもあります。

ただし、ひつこいですが、αリポ酸を高配合であるため、万が一低血糖症状(冷や汗、動悸、手足の震えなど)が現れた場合には、すぐに中止して受診をするようにして下さい。

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どのタイミングで飲むべき

αリポ酸は食品と同時に摂取すると吸収が低下する性質があるので、食事の30分前に摂るのがおススメです。

忘れてしまう場合は、タイマーなどをかけておくと良いかもしれません。

それでも飲み忘れた場合は、飲まないよりは飲んだ方が効果があるので、食後でも良いので摂取するようにして下さい。

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