病院で医師から処方される薬は、例えば「1日3回毎食後」などと用法がしっかりと決められているため、飲み方をどうするのか考える必要がありません。
しかし、サプリや健康食品は具体的な飲み方が書かれていることはありません。
現実的には、サプリも効果的な服用タイミングがあることが多く、そのような規制があるために、消費者は有益な情報を得ることができないでいるのです。
個人的には、「馬鹿げた話だな」と思います。
サプリはいつ・どのように飲むのが効果的か
じゃあ、一般的にはいつ飲むのがいいのか教えてくれない?
食事を食べると、消化・吸収機能が活発に行われます。
このため、サプリが水溶性(水に溶けやすい性質)のものであっても、脂溶性(油に溶けやすい性質)のものであっても、食事と一緒に吸収されやすくなるため、サプリの効果が発揮されやすくなると言えます。
水溶性のサプリにはビミタンB群やビタミンCがあり、脂溶性のサプリにはビタミンA・D・E・Kやβーカロテンなどがあります。
(※参考 ビタミンの概要 – 11. 栄養障害 – MSDマニュアル家庭版)
水溶性のサプリは、食事と一緒でなくとも十分吸収されますが、ビタミンB群は糖代謝や脂質代謝の過程で消費されるため、やはり食事と同時に摂取するのがおススメです。
脂溶性のサプリに関しては、油に溶ける性質なので、やはり脂肪分を含む食事と一緒に摂取するのが吸収効率が良いです。
ただし、例外となるサプリや健康食品はあるので、上記はあくまで一般論であることに留意して下さい。
病院で処方された薬を服用している場合は、念のためにそれらの薬の服用タイミングから30分から1時間程度あけるのが望ましいです。
(ここで記載しているのは一般論であるため、相互作用をしっかり確認して、影響がないもの同士であれば同時に飲むこともできます。しかし逆を言うと、長時間身体の中で効果が持続するものなどは、服用間隔を一定時間空けても併用できないものもあります。)
サプリは毎日飲むべきなのか
毎日飲む必要があるのかどうかに関しては、サプリを「どのような目的で摂取するのか」、「どのような種類のサプリを摂取するのか」にも依ります。
その日の食事内容や運動習慣によって、サプリを飲む量やペースを変更することは可能です。
不足しがちな1日の栄養素の必要量を補う場合
1日の必須栄養素を不足しないように補うために飲む場合には、必ずしも毎日決められた量を飲む必要はありません。
理由は、食事内容は毎日変化するため、食事から摂取する栄養素の量も毎日変わるためです。
このため、「今日はビタミンを豊富に含む食材をたくさん食べれたから、少しサプリの量を減らそう」と言うのも、全然OKなのです。
しかし、同じ野菜であっても季節により栄養素の含有量が全く異なるものがあったり、食材によっては20年前に含まれていた栄養素の含有量が最近では大きく落ちているケースもあります。
また、加工食品はビタミンやミネラルが少量しか入っていないことも多く、調理方法により含有量も変わってきます。
心配な方は、毎日決められた量を飲んでおいた方が良いでしょう。
健康増進を目的とする場合
ビタミンやミネラルにある作用を期待して、現状よりもより健康的な心身をつくろうとする場合には、毎日サプリを飲んだ方が良いでしょう。
この場合は、推奨量よりも多めに設定された保険量を目標とするためです。
ただし、体内の蓄積性の高い脂溶性ビタミンや、ミネラルは過剰服用に摂取することはできないので注意が必要です。
ハーブサプリも過剰摂取により、アレルギーが出やすくなったり、人体に対する試験データが十分なものばかりではないので予期せぬ有害事象が発生する可能性があります。
量を増やせば、効果が増強するとは限りませんので、過剰摂取はしないようにして下さい。
どのくらいの期間飲むべきか
特定の症状の改善を目的とする場合は、少なくとも1カ月は飲むべきです。
一時的な症状の改善は、サプリの効果ではないかもしれませんし、1カ月以上して効果が出てくる場合もあります。
3か月程度継続して飲み、その時点で効果があるのかどうかを判定するのがおススメです。